ロシアのこれから

私の予備知識では、なぜロシアが北朝鮮の制裁に反対するのかをきちんと理解できなかったのだけれど、

ロシア国防相と参謀本部はインターネットの情報でミサイル発射の事実を知ったという。軍は発射や航跡を特定できず、落下地点も確認できなかった。ロシア軍高官はロシア新聞で「発射をうっかり見逃した」ことを認めた。日米両国に比べて、ミサイル探知能力が大幅に劣るという国家機密が暴露された。
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極東のナホトカでは、怒った市民が北朝鮮総領事館に突入する動きもあった。
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これほど恥をかかされてもロシアが制裁に慎重なのは、イランや北朝鮮など反米勢力を利用して米国を牽制する従来の外交戦略の惰性がある。加えて、エネルギーや鉄道輸送など、核問題解決後の朝鮮半島利権を狙っていることも考えられる。
しかしそれ以上に、同盟国・中国への配慮という要素が大きい。・・・・・国連安保理での制裁議論では、中国がロシアに反対するように舞台裏で圧力を掛けた形跡がある。「兄貴分」には従わざるを得ない弱い立場なのだ。


参考:フォーサイト2006年8月号 21ページ

アメリカに対抗し得る大国でありたいという理想の姿と、中国に従わざるを得ない現実の姿とのギャップに苦しんでいるわけだ。最近のロシアというかプーチンのやり方を見ていると、どんどん時代をさかのぼっているような気がしてしまう。帝政ロシアが目標なんだよ。きっとプーチンは。